イラレをプレミアに読み見込んだ際の色の変化

[葵25375205od1n]

タイトルの通り、イラレをプレミアに読み見込んだ際の色が変化します。

イラレはRGBカラーで作業しています。

書き出した際に色が変わる、（ガンマバグ？）はLATをつけて対策しています。

作業時にも同じカラーで作業したいです。スクショした時などそのカラーになってしまいます。

イラレでいい感じにできたものがプレミアで変わってしまうので、、、

[Ckun]

シーケンスの作業カラースペースの設定とPremiere Proのカラーマネージメント設定のON/OFF、お使いのパソコンのディスプレイの色域、再生に使用しているソフト、OSのカラーマネージメントなど様々なことが影響しますので、簡単には原因と解決策をお示ししにくいものかと思います。

上記情報のほか、どのように色が変わるかといったこともお書き添えいただきますと、ある程度原因と対策につながる情報が得られるかもしれません。

元素材はRGBとのことですが、その色空間と表示ガンマもポイントになります。

>書き出した際に色が変わる、（ガンマバグ？）はLATをつけて対策しています。

このLUTをお使いになられている理由は、どのようなものでしょうか？

場合によっては、不要かもしれません。

[葵25375205od1n]

返信いただきありがとうございます。

カラーマネジメントもつけていますがやはり色が違います

右がイラレ　左がプレミアです。

iPhoneのカメラ機能なのでさらに色の変化は起きているかもしれませんがそれでも左右の色が違うのは明らかです、、、。

どのように色が変わるのか、、、すみません私の語彙力ではうまく伝えられませんが

カラーマネジメントをオフにするとイラレより薄くなります。

iMacを使用しています

LUTは書き出しした後に色が変わっていたので付けるようにしています。

どのサイトかは覚えていませんが、ガンマバグ対策用として配布されていたLUTです。

[Ckun]

Macの場合、macOS側の「仕様」で少し明るく（ガンマ値が変化）表示されることもあり、カラーマネージメントの仕組みを完全に理解していないとどこで色が変わっているのか判断するのが難しいものです。

とりあえず、イラレのファイルをそのまま読み込むのではなく、イラレにて「書き出し」→「書き出し形式」→ファイルの種類を「*.PSD」にしていただき、「ICCプロファイルを埋め込む」にチェックを入れて書き出したPSDファイルをPremiere Proに読み込ませていただくといかがでしょうか。

カラーマネージメントの仕組みは、元々は単純なものなのですが現実にはいろいろな要素が絡んで複雑でして、「ただ同じ色にしたいだけ」ということが意外と難しいこともあります。

>LUTは書き出しした後に色が変わっていたので付けるようにしています。

>どのサイトかは覚えていませんが、ガンマバグ対策用として配布されていたLUTです。

おそらく、Adobeの公式マニュアルからリンクで飛べるこちらの説明を元になさっているのではないかと思います。

The QuickTime Gamma Bug (https://vitrolite.wordpress.com/2010/12/31/quicktime_gamma_bug/) 

この情報は古いもので現在は状況が変わってきているのですが、現在でもmacOSのカラーマネージメントが「Rec.709」の映像をガンマ2.2（明るい部屋での視聴の基本）や2.4（編集スタジオなど薄暗い環境での基本）ではなく1.96相当で表示するという「macOSの仕様」のせいで、書き出し時にこういったLUTで対策をとるという考え方があるようです。

なかなか難しい問題ですが、Macで表示される動画と、テレビやWindowsパソコンで表示される動画の見え方は少し異なる、ということにも注意が必要かと思います。

ちなみに……、

>カラーマネジメントをオフにするとイラレより薄くなります。

>iMacを使用しています

カラーマネージメントをOFFにすると色が薄くなるということはP3色域のディスプレイではないように思うのですが、iMacはP3ディスプレイの機種ではないものでしょうか。

今回の問題解決と直接の関係は無いのですが、念のため確認できればと思います。

なお、Premiere Proのカラーマネージメントについては、こちらに記載があります。

Premiere Pro のカラーマネジメント (https://helpx.adobe.com/) 

中ほどの「カラーマネジメントが効果的な場合」という項目の表が役立つと思うのですが、P3色域などsRGBやRec.709以外のディスプレイをお使いの場合には、カラーマネージメントをONにしないと本来の色と表示される色の差が大きくなってしまいます。

[葵25375205od1n]

ご丁寧に返信いただきましてありがとうございます。

画面や媒体による色の変化は承知しております。

PSD書き出しでやってみました。1番左です。

色ははっきりしたかなと思いますが目視ではイラレのまま取り込んだものとイラレが色が近いように感じました。

全く一緒にするというのは諦めるしかないですね。先方がカラーユニバーサルデザインを気にしておられたのでどうにかしたいと思っていましたが、、、この色の違いは誤差の範囲ですかね、

P3ディスプレイが私にはわかりませんが、数年前に出た24インチのiMacを使用しています。

ご丁寧にありがとうございました。

[Ckun]

色の違いが発生することについては既にご存じとのことですので、対応策は「基準」を「何にするか」という一点に絞られるのではないかと思います。

aiファイルをそのまま読み込むのとPSDに書き出してから読み込むかという違いだけで色の差が出ることもご体験いただいたことで、容易な問題では無いということもお感じ頂けたのではないかと思います。場合によっては、「Premiere Pro上で色味を微調整する」ということも必要になるかもしれません。

>先方がカラーユニバーサルデザインを気にしておられたのでどうにかしたいと思っていましたが、、、この色の違いは誤差の範囲ですかね、

誤差ではなく、各デバイス間の色域変換の不整合、ということになると思います。ディスプレイの性能や経年劣化などの要素を一切排除して考えますと、先ほど貼りましたリンク先の公式マニュアルに記載の通り、Premiere ProのディスプレイカラーマネージメントがONの場合には規格に忠実な表示（薄暗い編集室などのけのガンマ2.4相当）となります。

※マニュアルにも記載がある通り、8bit精度でカラーマネージメントが行われると、暗い部分の諧調が演算の過程で荒くなり失われるといったことはあります。

しかし一方で、一般的な視聴環境ではガンマ2.2で再生されることが多いので、マニュアルの表中に記載の通り、sRGBのディプレイを使用している場合にはPremiere ProのカラーマネージメントをOFFにすることで視聴者環境（sRGBに沿ったガンマ2.2の表示）と一致するということになります。

ところが、通常のHDビデオ映像（Rec.709）を「Macで再生」する場合と「Mac以外で再生する場合」で色が変わってしまうのはよく知られているとおりでして、YouTubeや動画ファイルをMac上で再生するとガンマ1.96相当で表示されるのがひとつ大きな問題です。

もうひとつ、使用しているディスプレイがsRGB以外の場合には必然的にPremiere ProのカラーマネージメントをONにしないといけませんので、そうすると容易にはガンマ2.2で確認できないという問題もあります。

お使いのiMacは数年前のものとのことですが、数年前ですとP3の可能性があると思います。仕様書のディスプレイの項目に、「広色域（P3）」といった記載があればP3です。

今回のご質問では、Illustratorの画面とPremiere Proの画面で比較なさってますが、Premiere Proで書き出したMP4をQuickTime Playerで再生したものも、少し異なる色味になっているのではないかと思います。 

最終的には、先方が想定する視聴環境にて希望の色味が出せるか否か、ということに尽きるのではないでしょうか。

それが例えばデジタルサイネージなど特定のデバイスでしたら、実際にそれで再生したものをご覧いただいて意図した色になっているか確認する必要があると思います。

YouTubeなどで広く一般公開する場合には、お手元のMac以外に、例えばAndroidテレビのようにYouTube視聴ができるテレビや、信頼できる性能のsRGBディプレイがつながっているWindows機など、「sRGBの環境」で確認するといったことも、必要になってくると思います。

余談ですが、TVCMなどでは企業ロゴの色が厳密に指定されたりします。そういった場合にはWEB向けなどのsRGBでの色指定に沿って対応することがい多いのではないかと思います。

そもそもパソコン上で画像を扱う際の輝度レベル（8bitで0が黒、255が白）とビデオ信号の輝度レベル（8bitで16が黒、235が白）が異なるので、sRGBそのままの数値では扱われないわけですが、単純なレベル変換のみを行い、ガンマ2.2からガンマ2.4への補正は行わない方が良好な結果になると思います。

ちなみに、MacでHDビデオ映像を再生すると本来の規格から外れたガンマ1.96相当で表示されることから、CM等のクライアントチェックではMacを使わない（あるいはMacで見る場合には本来の色味ではないことを前提にする）よう指示を受けることもあります。

そのくらい、macOSのカラーマネージメントは厄介な問題でもあります。