リンクをクリップボードにコピー
コピー完了
Premire CC 2018 を使用しています。
映像でフレームレートが 23.97と29.97のファイルが混在しているタイムラインの映像を書き出す場合、
画像のクオリティなどに支障はないでしょうか?
書き出す場合の注意点などがあれば、教えてください。
現在のシーケンスは、29.97の設定になっています。
リンクをクリップボードにコピー
コピー完了
シーケンスと素材のフレームレートやインターレスの有無が異なる場合は、何かしらの補完や欠落が発生しますので、基本的にはクオリティは下がります。
ご質問の状況では、29.97fpsの素材とタイムラインが、「フィールド"なし"」か「フィールド"奇数"」かによって注意点が異なります。
そして、タイムライン上のクリップを右クリックして「補完」の種類を何にしたかによって結果が変わります。
まず、最終出力がBlu-rayなどテレビ視聴向けで29.97fpsの素材とシーケンスが「フィールド"奇数"」の場合(いわゆる59.94i)、補完はデフォルトの「フレームサンプリング」が適しています。
この場合、23.976fpsの素材は2-3プルダウンと呼ばれる形で変換されます。これは、劇場公開映画が地上波テレビで放送されるときと同じ方法です。話を単純にするため毎秒24コマを毎秒60フィールドに変換すると考えますと、元素材の1コマ目を2フィールド表示、2コマ目を3フィールド表示、3コマ目を2フィールド表示…‥と繰り返す手法です。つまり元の2コマが5フィールドになりますので、24*5/2=60というふうに24コマが60フィールドに水増しされることになります。
補完に「オプティカルフロー」を選ぶと動きが滑らかになりますが、ところどころ映像が破綻する(歪みが出る)かもしれません。「フレームブレンド」は周期的にシャープネスが落ちるかと思います。
なお、フィールド有りの場合は、インターレースを扱えるモニター環境を使わないと正しく判断できませんのでご注意ください(ご家庭の環境では、BD-REに焼いてテレビで確認することをおすすめします)。
次にWEB配信やパソコン視聴メインで29.97fpsの素材とシーケンスが「フィールド"なし"」の場合ですが、補完が「フレームサンプリング」の場合は4コマおきに1コマ繰り返して(2回)表示させることで24*5/4=30というふうに30コマに変換されます。カメラがパンする映像や、滑らかに回転する物体(風車など)はぎこちなくカクカクしてしまいます(Music Videoなどではこれを逆手にとった演出もあるようですが……)。
補完を「フレームブレンド」にすると、不足するフレームをディゾルブで細かくつないだような雰囲気で、カクカク感は目立たないものの周期的なぼやけが気になるかもしれません。「オプチカルフロー」はボケ感が少なく動きも滑らかになりますが、補完処理が難しい条件では歪みなど映像の破綻が目立つかもしれません。
というわけで、実際に映像を見ながらどの補完が適しているか決める必要が出てきます。