こういったケースでは、作業を行うポスプロに確認するのが大前提になると思います。
「なんでも良い」と言われたとのことですが、理想的(もしくは無難)な形式の候補を聞いていただくと、なにかしら返答があるのではないかと思います。
以下、ほぼ余談ですが私の経験で書いてみます。
私は1年ほど前まで地方の零細ポスプロ勤務でして、その際は原則としてProRes 4444 の「ストレート」での納品をお願いしておりました。
素材が実写ではなく、元々色数が少なくグラデーションの無い(もしくは一部グラデーションがあっても8bitでディザ込みで作成した)簡単なアニメーションの場合には、アニメーション圧縮で受け取ることもそれなりにありました。
私の仕事では、フィルとマスクで受け取ったのはHDCAMテープが最後でした。ProRes 422 HQとマットでの受け渡しは検証までは行っていましたが、実務は結局ProRes 4444(お客様によってはXQも)で行っていました。
ProRes 4444の色変化は適切な方法を用いれば発生しないのですが、もしどうにも解決できない場合にはProRes 422 + マットでのやりとりも回避策として使えるものだと思っています。
大変細かいことまで気にすると、Premiere Proは4:2:2の素材を読み込んで4:2:2で書き出しする際にも若干色差の解像度が落ちますので(ほとんどのケースで無視できるレベルです。Premiere Pro以外のソフトでも発生するものがあり、「問題」ではないものです。)、4:4:4で受け取った方が無難かなと思われるケースもございます。
ちなみに、ProRes 4444で色の問題が生じる可能性があることについては、事前に本素材やARIBカラーバーなど基準になるものを共有して、本番と全く同じプロセスで書き出してもらったものを受け取り、問題となる色変化がないことを確認しておりました。
(RGBとYUV相互変換のわずかな誤差は許容しますが、レンジの違いやカラーマトリクスの誤認識はまずいので……。)
アニメーション圧縮なら色の問題は絶対大丈夫、とは言い切れませんので、制作側で使っているモニター環境のカラーマネージメントをどの程度しっかり行っているかということも重要なポイントですが、どのコーデックを使うにせよ事前検証は必要だと思います。
……、とここまではわりと理想的なことを書いてみましたが、ここ数年はこちらから納品形式を説明しても先方にうまく伝わらない(間に複数の制作会社さんや代理店さんが入っていたり、WEB系メインの方が動画を作成していたり……)仕事も少なからずあり、「納品形式はなんでも良い」と伝えることもしばしばでした。
品質や色の管理はさておき、受け取った素材の中にフィルとマスクさえあれば、ポスプロ側でいかようにも対応できると思います。
「納品形式はなんでも良いと言われた」背景には、ポスプロ側でどのような形式でも対応できる体制が整っており、今回の作業内容では品質上も問題が生じる可能性は少ないと、そのポスプロさんで判断なさっている可能性もあるのではないかなと推測しております。