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印刷屋さんにイラストレーターでデーター納品してフォトブックを作ろうとしています。
一眼で撮った写真データーが横幅5000pxくらいで72dpiのものを
Illustratorに持っていくと、とてつもなくデカイ写真になって配置されるので
A4の中に収まるように、かなり縮小(ボックスの枠にある点を持って、シフトを押しながら小さく)しています。
いろんな印刷やさんの注意事項を見ると
この質問のタイトルにあるように
「画像の拡大縮小は元の大きさの70%~130%までに収めたほうが良いでしょ」
とあります。
拡大はあまりやると、よくないのはわかりますが
縮小は なぜ70%あたりとされているのでしょうか?
縮小することでよくないことの理由が全く思いつかないのです。
A4のサイズに入るように縮小すると、イラレで表示されるPPIが400弱になって
バッチリのように思えるのですが。
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とりあえず3つ挙げておきます。
「画像の拡大縮小は元の大きさの70%~130%までに収めたほうが良いでしょう」
これは、画像ファイルが印刷レベルの高解像度のときの話です。
72ppiのような低解像度の画像ファイルは想定外です。
A4のサイズに入るように縮小すると、イラレで表示されるPPIが400弱になって
これはたまたま問題ない結果になっただけの話ですね。
解像度350ppiの画像ファイルをAi上で10%縮小すると、実質解像度は3500ppiになってしまいます。このような使い方は、実は結構よく見られるのです。
72ppiのような低解像度の画像ファイルは、解像度を印刷レベルに変更(再サンプルOFF)しておくと良いでしょう。こうすると、Ai上の拡大縮小の%で、実質解像度をいちいち調べなくても良否を感覚的に把握できます。
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もうひとつ、シャープネスへの影響があります。縮小はシャープ効果を吹き飛ばします。
Photoshopグレースケール・印刷向けのグレースケール画像のつくりかた・ドットゲインとアンシャープマスク編 – やもめも
グレーについて書いてますが、カラーでも同じです。一番下の方あたりに書いています。
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「適正な状態に加工済みのデータ」を、何かの都合で変更する場合の指針、ということです。
印刷やさんに持ち込まれるデータは、印刷向けに適正に最終加工してある、という前提があります。
まず、A4のサイズにおさめるなど、表現したいように自由にレイアウトし、内容が固まってから、フィニッシュワークをします。この時、画像の解像度を適正な範囲にリサイズし、シャープネスをかけたりすることで、その大きさで印刷するのに最適な状態に加工しますが、逆に言うと、そこからさらに大きさを変更するとその最終調整がアダとなって、かえって画質が下がったりします。この時の、変更しても、まぁそれほど気にしなくて良いよ、という範囲を「70%〜130%」と案内している、ということです。
余談ですが、この最終加工・フィニッシュワークはデザインと印刷の仲立ちをする製版寄りの専門技術です。業務としてワークフローが構築されている場合は専門家があたりますが、それが省略されている場合はデザイナーや一般の方が自ら行うこととなるため、どのようにすれば印刷に適したデータになるのか判断するのが難しいと思います。
今回ご質問いただいたように、疑問に思って、調べて、仕組みを理解して身につけていただければ良いのですが、なにぶん専門分野となるだけあって、最初から知らなければ対処のしようがないものも多々あります。印刷やさんの注意事項は、そうした様々なデータに対応する中でよく起きる問題についてかかれているものですので、理由がよくわからないものは放置せず、よく調べて理解を深めておきましょう。
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なるほど。ご回答いただいた皆様ありがとうございます。
とてもわかりやすく例をあげてくださり、勉強になりました。
感謝です!