まず、データが破損しているという前提で考えますが、調子が良い・悪いで開いたり開かなかったりするということは、ハードディスクなどそのデータを保存しているストレージ（ディスク・USBメモリ等）に問題があるかもしれません。問題がある状態で、新たなファイルを書き込んだり、ディスクチェック・修復などに着手すると、通常は事態が悪化しますので、まずは重要なファイルを優先し、別のディスク等にデータを退避し、保全を図ることを優先した方が良いと思います。
無事にファイルを保全し、ストレージに問題が無くなったという前提で、その壊れたファイルを修復する方法を挙げてみます。
- Illustratorで新規書類を作成し、問題のAIファイルをリンク配置してみて下さい。配置できるようであれば、埋め込みすることで内容が取り出せるかもしれません。また、アートボードをその配置したAIファイルのサイズにあわせた上で、PDF保存すると、普通に扱えるPDFにできる可能性があります。
- AIファイルをAcrobatで開けるか試してみて下さい。なお、保存時にPDF互換ファイルを作成にチェックを入れていない場合はこの方法は使えません。また、アートボードの中に主要なデータを置いて編集していない場合、復元できる範囲が限定的になることがあります。Adobe PDFファイル形式に問題があります、という表示が出るぐらいなので、Acrobatでも同様のエラーになるかもしれませんが、不完全でも開くことができれば、その見えている範囲までは何とか使える範囲で取り出せる可能性があります。開けたら、ひとまず別名でPDFファイルとして保存します。
上記手順でPDFファイルができたら、Acrobatでそのファイルを開き、その他の形式で保存...／最適化された PDF... で、「PDF の最適化」ダイアログのユーザーデータを破棄に一通りチェックを入れ、それ以外はチェックを入れず、最適化して保存します。この保存したPDFファイルをIllustratorで開いてみて、開くことができれば編集できるようになりますので、そこからは頑張って手作業で修復です。
なお、ここで言うユーザーデータとは、Illustratorで作成したAIファイル・PDFファイルだけが持っている、Illustratorネイティブのデータです。これらのユーザーデータがAIファイル・PDFファイルに残っていると、Illustratorで開く際に、Illustratorがそのネイティブデータを優先して利用します。（Illustratorで作成したPDFがIllustratorで普通に開いて編集できるのは、このネイティブデータが埋め込まれているおかげです）。これを破棄することで、純粋なPDFファイルの情報だけを残し、強制的にPDFファイルとしてIllustratorに解析させることができます。ただし、強制なので、テキストがバラバラになったり、いろいろ多重にクリッピングマスクされていたり、画像に分割されていたり、いろいろ大変だと思います。非常手段です。
その他、破損したファイルに関するAdobeの情報を挙げておきます。
破損したファイルのトラブルシューティング（Illustrator CS2/CS3/CS4）
コンテンツ復元モードを有効にする方法（Illustrator CS2-CS5）
コンテンツ復元モードで生成させたデータは、テキストエディタで切り貼りして部分的にデータを取り出すなどの加工が可能になります。が、ちょっとノウハウが必要です。
とりあえず、説明はここまでにしておきます。進展がありましたらまた返信してください。
その際は、IllustratorとOSのバージョンなど情報を追記いただければと思います。
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