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モノクロ書籍の本文用に、Illustratorの作図をInDesignに配置したのですが、データ入稿後、印刷会社から「図の色が掛け合わせになっている」という連絡がありました。
Illustrator上の文字、図形はすべてブラックだけで作っています。
入稿したファイルを見直しても、ドキュメント設定はCMYK、文字やオブジェクトの色もブラック以外の色は設定していません。
Illustratorの分版プレビューもK版以外の色は混ざっていませんでした。
(ドキュメント効果設定も「グレースケール」に設定済)
ですが指摘を受け、改めてInDesignの分版プレビューを見ると、確かに図の部分だけ混色墨になっています……。
自分は今まで経験したことが無い現象なのですが、このような事例をご存じの方はいらっしゃいますか?
印刷会社には「作図はすべてブラックで作っているはずなのですが…」と伝え、確認してもらっています。自分の方でも原因を知りたく質問させていただきました。
もしどたなかご存じでしたら、ご教示いただけますと大変助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
* * *
制作環境は下記になります。
・MacOS Monterey 12.6.7
・InDesign Ver.12.8.1
・Illustrator Ver.27.7
・入稿形態はネイティブデータ入稿です
添付ファイルは問題のファイルをコピーして検証したスクショです。
01と02は、Illustratorの分版プレビューで確認した様子。
03は、InDesignに配置後、分版プレビューで確認した様子です。
InDesignに配置すると混色墨になってしまいます……。
カラー設定でプロファイルの不一致に対して警告を表示させると、InDesignのドキュメントを開く際に以下の警告が表示されます。ドキュメントを調整しないが選択されている事がわかります(この場合、現在のポリシーがカラー値を保持(リンクされたプロファイルを無視)と埋め込まれたプロファイルを保持は同じ挙動になるので注意が必要です。)。
ポリシーが変換となるのは作業用スペース(Japan Color 2011 Coaeted)に変換が適用されるドキュメントとして保存されているためです。
このドキュメントを設定通りに開くと、プロファイルの不一致に対してJapan Color 2011 Coaetedによる変換が行われます。配置したaiに異なるプロファイルが埋め込まれているのでしょう。この状態では配置された側のオーバープリントも反映しません。
プロファイルによる変換が適用された状態
プロファイルによる変換が適用されない状態
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配置時の、読み込みオプションの「背景を透明に」にチェックが入っていないことが原因のひとつである可能性があります。
確認できるでしょうか。
過去に類似のことで頭を抱えたことがあります。何かしらヒントになればよいのですが。
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グレースケールのビットマップ画像は問題無くK版で処理されるようですね…。
Illustratorファイルに問題があると考え、新規ファイルでモノクロのイラレファイルを作り配置してみました。ですが、やはりIllustratorファイルは混色墨になるようです。(画像07と08)
う〜ん。こんなことがあるのでしょうか…。
なんとなく、InDesignファイルの問題のような気がしてきました。
検証に使っているファイルをアップしてみます。
もしよろしければ、ご意見をいただけましたら大変助かります。
(ファイル名:検証用.indd)
よろしくお願いいたします。
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InDesignファイルのカラープロファイルはJapan color 2011でしたが、配置したイラストレーターファイルのプロファイルはどうなってますか?
だいぶ前に同じようなことが起きて、pdf入稿でやるとどうしても解決できず、InDesignファイルで入稿して印刷屋さんに処理をお願いしちゃったことがあります。
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ご確認をありがとうございます。
なるほどです。InDesignのプロファイル設定は盲点でした…。
Illustratorファイルは Japan Color 2001 Coated でした。
InDesignのプロファイル変換で、Japan Color 2001 Coated にすると、きちんとK版のみのデータとして認識されました。(画像09と10)
この件は版元から支給されたフォーマットファイルをもとにレイアウトしていました。
私のInDesignのカラー設定が「一般用 - 日本2」になっていたため、支給ファイルを開いた時にプロファイル警告が無く、そのまま進めてしまっていたようです…。
(「プリプレス用 - 日本2」にしていたはずが、何かの時に設定を変えてしまったのかもしれません)
プロファイルの違いでここまで大きく変わってしまうこともあるのですね…。認識不足でした。
この機会にカラープロファイルについて勉強し直してみます。
おそらくこれで解決できると思います。大変助かりました。
誠にありがとうございます。
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カラー設定でプロファイルの不一致に対して警告を表示させると、InDesignのドキュメントを開く際に以下の警告が表示されます。ドキュメントを調整しないが選択されている事がわかります(この場合、現在のポリシーがカラー値を保持(リンクされたプロファイルを無視)と埋め込まれたプロファイルを保持は同じ挙動になるので注意が必要です。)。
ポリシーが変換となるのは作業用スペース(Japan Color 2011 Coaeted)に変換が適用されるドキュメントとして保存されているためです。
このドキュメントを設定通りに開くと、プロファイルの不一致に対してJapan Color 2011 Coaetedによる変換が行われます。配置したaiに異なるプロファイルが埋め込まれているのでしょう。この状態では配置された側のオーバープリントも反映しません。
プロファイルによる変換が適用された状態
プロファイルによる変換が適用されない状態
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検証いただきありがとうございます。
プロファイルの違いでこういった影響が出るとは…。認識不足でした。
透明効果の処理にも影響が出るのですね。勉強になりました。
私の環境のカラー設定で「開く時に確認」がOFFになっていたことが良くなかったと思います。
警告があれば、何かしら気づけたかもしれませんね。
どのような設定であれ、少なくとも、プロファイル確認はONにしておくべきですね。
重ね重ね恐縮です。自戒いたします(冷汗)