ネットの画像を直接Illustratorに持ってくることについては、こちらのスレッドを参考にしてください。 特にkawacocoさんの指摘しているポイントはおさえておきましょう。 画像がドラッグアンドドロップ ブラウザからドラッグしてきた画像は、通常はRGB画像です。 (まれにCMYKであることもありますが、極めてまれです) 画像やPDF等のリンク配置は、ファイルの実体がどこかに永続的に保存されていることを前提にしています。 インターネットブラウザはWebサイト上の画像をネットワーク上から取得しますが、実際の動作としては、取得してきたデータをキャッシュ領域にファイルとして保存し、それを参照しています。キャッシュなので永続的に保存するファイルと性質が異なり、いつでも破棄されることを前提として管理されています。通常、キャッシュは外部に公開されるものではありませんし、そのファイルにリンクしたところで不意にリンク切れ(元のファイルがみつからない状態)になってしまいます。 また、Illustratorのドキュメントも、インターネット上の画像に直接リンクできるようにはなっていません。そのPCのファイルシステム上にあるファイルにのみリンク可能です。 ファイルの実体がどこにあるかを気にせずに扱うには、ドキュメントの中に埋め込んでしまうのがもっとも自然で扱いが簡単です。 また、ブラウザからIllustratorにドラッグする実際の動作は、ブラウザ側がそれをどのように実装しているか、Illustrator側がどのように実装しているかで、どんな挙動になるのかが決まります。ですから、どのブラウザを用いるかによって、挙動が異なります。ドラッグ・アンド・ドロップできないブラウザもあります。どこかに永続的にファイル保存して、それをリンク画像としてドラッグできるブラウザがあっても不思議ではありません(が、今のところそういうブラウザは無いと思います)。 さて、RGB画像とCMYK画像のお話を。 Illustratorのドキュメントは、カラーモードがRGBか、CMYKか、いずれか一つの状態をとります。 印刷用途のJapan Color 2001 Coatedのドキュメントは、CMYKです。 CMYKの書類に、RGBなどのCMYKではない画像を配置しようとすると、そのままでは扱えません。 リンクした場合、元の状態は外部のファイルに維持したまま、内部でCMYKに変換して扱われます。元はファイルとして維持されていますので、Illustrator側のカラーモードやプロファイルが変わったら、その都度、それにあわせて計算し直されます。 埋め込んだ場合、元の状態は維持せずにCMYKに変換したものが埋め込まれます。もう元のRGBデータは残っておらず、そのときのドキュメントに指定された(あるいは作業用の)プロファイルで変換されたCMYKの画像になります。 インストール直後のカラー設定は、おそらく 一般用 - 日本2 になっているかと思います。 (もちろん日本語環境にインストールしているからで、英語環境にインストールすれば事情が異なります) ここは、ワークフローにあわせて設定を変更しなければなりません。 (結果として、このままで良い場合もありますが) 例えば、真ん中の「カラーマネジメントポリシー」のCMYKの項ですが、「カラー値を保持(リンクされたプロファイルを無視)」となっています。また、「プロファイルの不一致」に対して確認するチェックがはずれています。 これは、プロファイルを指定されたCMYKデータ(画像等)がリンクされたり埋め込まれた場合に、そのプロファイルを無視し、しかも何も警告しないという設定です。 SWOPというアメリカの輪転機のプロファイルが指定された画像を配置した場合、画像の中でシアン100%が指定された場所は、100%のまま維持(カラー値を保持)されます。Japan Color 2001 CoatedとSWOPのシアン100%は、印刷する機械の種類もインキも国も異なりますので、発色が異なります。つまり、元の意図した色ではない異なる色に、見た目が変化します。 変化して良いのであれば、この設定のままで良いワケですが、それじゃ困る場合は設定を変更しなければなりません。少なくとも、色が変化するけど、どうする?とぐらいは確認して欲しいですよね。どうするかはそのときに考えるとしても。 ということで、じゃぁどうすれば良いのかということは、ワークフローによって最適な設定が異なるワケです。 デフォルト設定を知っていることは重要といえば重要ですが、そのまま使うものではないので、今の設定内容や、どうなっているべきなのか、を把握しておくことの方がより重要です。
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